6月11日(土)に荘銀タクト鶴岡で開催される劇団四季オリジナルミュージカル『ロボット・イン・ザ・ガーデン』の合同取材会が全国ツアー初日の会場である相模女子大学グリーンホールで行われ、当館も各地のマスコミの方とともにオンラインで参加しました。
《ベン役》の田邊真也氏、《タング役》の生形理菜氏と渡邊寛中氏が登壇し、今回の舞台にかける思いを語っていただきました。
原作は、英国の作家デボラ・インストールが 2015 年に出版した同名小説(日本では 2016年小学館文庫刊、松原葉子訳)。英国のみならず、アメリカや日本、各国でロングセラーとなり、出版翌年にはベルリン国際映画祭で「映画化したい一冊」に選出されました。特に日本では、続編が本国に先駆けて発表されるほどの人気を博し、2022 年 8 月には映画「TANGタング」の公開も予定されています。
舞台はアンドロイドが人間に代わって家事や仕事を行う近未来。両親を亡くし無気力に日々を過ごす主人公・ベンのもとに、壊れかけのロボット・タングが現れます。ベンはタングを直すために旅に出かけることに。その過程で生まれた絆とそれぞれの成長が描かれます。
作品において重要な鍵を握るタングは、俳優が操るパペットによって表現。パペットデザイン・ディレクションは、ディズニーミュージカル『リトルマーメイド』のパペット創作でも四季と協業したトビー・オリエさんが担いました。
AI 時代の心温まる人間ドラマ、ミュージカル『ロボット・イン・ザ・ガーデン』にどうぞご期待ください。
役を演じて感じたこと、お客様に感じてほしいことは?
田邊氏:コロナ禍で開幕直前で中止になるおそれもある中で、無事開催できることが本当にうれしく、舞台に立てることに改めて感謝しています。小さな喜びや人と人とのつながりの大切さを作品を通して感じてほしいです。
生形氏:私はポスターのキャッチコピー「きみと、人生再起動。」がすきです。日常のささやかな幸せをたくさん伝えている作品で、大変なことも多いけどちょっとした幸せを感じられる作品です。
(左より)タング役渡邊寛中氏、タング役生形理菜氏、ベン役田邊真也氏
渡邊氏:緊急事態宣言が発令され、すべての時間が止まってしまった時期がありました。そんな時に出会ったのがタングです。役を通してタングのピュアさから見えている小さな幸せを発見でき、自分自身も見つめる良い機会となったと感じています。
稽古を終えての手ごたえは?
田邊氏:この作品は小さな劇場でやるものだと思っていましたが、登場人物一人ひとりが輝いていれば、どんな大きな劇場でも満たすことができるなと感じました。
生形氏:稽古をやっていくうちに広い空間に作品の温かさが満たされていく感覚があって心地よかったです。
渡邊氏:パペットを扱っていると、自分の目で回りを観ることができないのでお客様から見てどう見えているのか常に意識して稽古しました。
二人でタングを操作するメリット等、どうしてタングを二人でやることになったのでしょうか?
生形氏:オーディションの段階から2人1組で行うことが決まっていました。
渡邊氏:タングはどうやって笑うのか怒るのかなど、タングの表現を考える中で2人でアイディアを出し合えるのは良かったです。
生形氏:2人で操っているけど、舞台上ではパペットの人は透明になるように意識しています。二人の意志の間にあるタングという存在はとても面白いです!
タングの大きさは?このミュージカルの特徴は?
生形氏:大きさは118cmくらいで体重は非公開です(笑)
田邊氏:音楽は様々なジャンルの曲調を楽しんでいただけるナンバーです。特にテーマ曲は、帰りがけにお子さんでも口ずさめる曲になっていますが、劇団四季は言葉を大切にしているので、語感など自然に聴こえるよう緻密に調整されています。踊りについても、振付家の才能が存分に生かされていて、これを踊れるダンサーは貴重だと感じられるダンスになっていると思います。
生形氏:タングと旅をする中で、それぞれの国を表すような曲があって、そのシチュエーションに合わせたお洒落な振り付けも魅力です。
全国ツアーに向けた意気込みは?
生形氏:劇中のベンとタングのように様々な土地で一緒に旅をしていけるので楽しみです。
渡邊氏:小さな幸せがたくさん詰まった作品。「明日も頑張ろう!」とたくさんの方に感じてもらうのが楽しみです。
田邊氏:タングもベンもたくさんの人との出会いによって成長しながら旅をする一期一会の物語。お客様との一期一会の出会いに感謝して楽しみたいです。
劇場でお待ちしております!!